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ユニバーサルペイントとは

トールペイントの技法をベースにテクニックや道具を手や指でなく肩の筋力で行えるよう「筆をひねらない」「片手でもてる筆洗」などにバリアフリー化したペイント方法です。



頸椎損傷者の皆さんを対象に職能訓練を行っている中で培われてきたこのテクニックは、肩の筋力を利用し、手首や指を使わずにほとんど片手で作業します。
若干の握力が残存していたら、筆を太くするための補助具を使って描くことができます。
下の写真で手に装着している装具は、自助具という筆を持つための道具で、指が全く動かなくて食事や書字が可能となる市販品です。
肩の筋力での、細かい描写は大変神経を使います。みなさん呼吸を止めて行っています。
筆先の安定には、タオルやひじ当てなど身近なものを使うなどいろいろな方法があります。
作業環境を整える方法もユニバーサルペイントの技法の一つです。
ユニバーサルペイントはトールペイント技法が主軸ですが、筆を持つ前に描画導入制作として色鉛筆画を取り入れています。
色鉛筆画を通して、混色や立体感、光源などの絵画の基本知識を学ぶことができます。
色鉛筆画は自力作業率が高く、道具等の初期費用も安価でありながらとても奥深いものです。その魅力に取り付かれ、近年は筆を持たずに色鉛筆画を極める方も多くいらっしゃいます。
あぁ障害者のためなのね…
いいえ!それだけではありません
一番大変な皆さんが描ける方法
それはすべての人が描けると言うことなのです!


「絵心があるから」
「絵をかくのが好きだから」
「絵を描いていたから」
と絵を描き始める方はそう多くはありません。
絵心のない人でも楽しく簡単に生活小物に絵を施すことができることで爆発的に普及したのが、トールペイントです。
そのトールペイントを更に進化させることで、高齢になってから始めてもどんどん上達して夢が広がるのです。